次の禁止解除は誰！？　レガシー禁止カード考察編

と言う訳で、新年から｢時のらせん｣がレガシー界に復帰すると言う事で、

そんな馬鹿なwww

と思った人も多いのではないでしょうか？
しかしながら、よくよく考えれば｢時のらせん｣がレガシー界に与える影響と言うのはごく僅かなような気がします。

こうして考えて見ますと、以前禁止解除になった｢厳かなモノリス｣もそうですが、かつての概念に縛られてこれらのカードが禁止カードである事がさも当たり前のように感じてしまっている部分があるように感じます(特に私･･･)。


今のレガシーでは禁止カードに指定されているカードは実に60枚。
と言っても逆に15年を越す歴史と1万枚を超えるカードを有するフォーマットで禁止カードが60種と言うのは果たして多いのか、少ないのか。
今回はそんな禁止カードたちの今をみていきたいと思います。


まずは、アンティに関するカードと論外なカードたち。

　･Amulet of Quoz
　･青銅のタブレット
　･Contract from Below
　･Darkpact
　･Demonic Attorney
　･宝石の鳥
　･再誕
　･嵐のイフリート
　･Timmerian Fiends

　･Chaos Orb
　･Falling Star


アンティに関するカードにしても、｢Chaos orb｣や｢Falling Star｣にしてもマジックのある意味黒歴史？ちなみにこれらのカードが使えるフォーマットがあれば(無理だろうけどw)｢Contract from Below｣は必須カードになるかそこでも禁止カード入りするでしょうw

続いてパワー9とそれに匹敵しうる1枚。

　･Ancestral Recall
　･Black Lotus
　･Mox Pearl
　･Mox Sapphire
　･Mox Jet
　･Mox Ruby
　･Mox Emerald
　･Time Walk
　･Timetwister

　･Library of Alexandria

個人的には、筆者は｢Library of Alexandria｣は禁止解除出来るんじゃないか？と言う危険思想の持ち主ですが、｢時のらせん｣が禁止解除されても｢Timetwister｣は禁止解除出来ないだろうと思っています。
理由は前者がレガシーにおいて手札を7枚に保ちうる手段があまり無い事、ただコストが軽すぎる事とコントロールデッキが強化されすぎる危険は大いにあるとは思っていますが･･･、後者はコストがあまりにも軽すぎる事と、墓地に落ちる事。どちらもレガシーと言う環境を持ってしても許容範囲外だと思います。

続いてはクリーチャー編。

　･ゴブリン徴募兵
　･隠遁ドルイド
　･世界喰らいのドラゴン

除去されやすいと言う事も手伝っている為でしょう、3枚と少なめですがそれぞれが非常に凶悪な能力を有していて、それぞれがデッキのキーパーツだ(った)と言う共通点がありますね。
この中であれば、｢隠遁ドルイド｣が非常に小さいですが禁止解除の可能性を有しているのではないかと思います。
コイツが3～4マナならきっと大丈夫だと思うのですが･･･w
あ、そもそも墓地に落ちずにライブラリーに戻すんだったら今のままでも大丈夫だったかも？w

次より色別に禁止カードたちを見ていきたいと思います。
まずは白いカードたちから、

　･天秤
　･土地税
　･Shahrazad

おお、3枚とは思ったよりも健全(？)ですねw
とは言え、｢天秤｣と｢土地税｣のもたらすアドバンテージの凄まじさに対してのコストが異常だと言う事を最近の重く大振りな呪文たちを見慣れている分だけ痛感しますねw
｢Shahrazad｣はカードの能力云々より兎に角時間が掛かりすぎるのが問題ですね。
これらのカードの禁止解除は夢物語と言ってよいでしょう。

さて、次はパワー9に名を3枚も連ねながらも、今回禁止カードを1枚減らす事に成功した青いカードたち

　･閃光
　･大あわての捜索
　･噴出
　･Mana Drain
　･精神の願望
　･神秘の教示者
　･修繕
　･意外な授かり物
　･時のらせん(2010/12/31まで禁止)　

パワー9を含めれば実に12枚の禁止カードを有する青、そのどれもが非常に凶悪なカードたちと言えるでしょう。
｢閃光｣や｢神秘の教示者｣等は記憶にも新しいカードから｢意外な授かり物｣や｢修繕｣と言った過去に環境を荒らしに荒らしたカードまでそのラインナップは多岐にわたります。
それ以外でも｢噴出｣はもし禁止が解除されればクロック･パーミッションを著しく強化するでしょうし、｢Mana Drain｣は｢対抗呪文｣を基準にするレガシー界において受け入れがたいカードであり、この中にあっては｢大あわての捜索｣や｢精神の願望｣と言ったカードたちにさえまだ希望があるように思えてくるから不思議なものです。

続いては黒のカード

　･Demonic Consultation
　･Demonic Tutor
　･伝国の玉璽
　･精神錯乱
　･ネクロポーテンス
　･吸血の教示者
　･ヨーグモスの取り引き
　･ヨーグモスの意志

禁止カード8枚中、実に4枚がサーチカードであり、最近では｢神秘の教示者｣の禁止カード入りが示しているように、汎用性に富んだサーチカードは残念ながらレガシーのパワーでは受け止める事が出来ず、禁止カード入りする傾向が強いですね。
残った4枚は一時代を築いた2つのネクロと究極のハンドデストラクション、そして究極の墓地利用カードと言う、豪華すぎるラインナップ。
ただその豪華すぎるラインナップの中でも個人的には、｢ヨーグモスの取り引き｣は｢時のらせん｣と同じような理由でワンチャンスありそうな気がしています、気がしているだけだとは思いますが･･･w

続いては論外カードを1枚輩出していたり禁止指定されているクリーチャー3枚中2枚を占める赤いカード、

　･Wheel of Fortune

意外にも、前述の3枚(アンティに関するカードを含めるともう少し増えますが･･･)に僅かに1枚を追加するだけでした。
しかし、｢運命の輪｣と訳す事の出来るこのカード、その効果もその効果に対してのコストもあまりに破格であり、本家であるはずの青の優良ドローですら霞んで見え、同じく禁止カードであり、コストも3マナで同等な｢意外な授かり物｣をほとんどの場合上回る力を持っています。
恐らく永久に禁止カードのままであり続けるカードでありましょう。

続いては新しい禁止カードを輩出する事となってしまった緑のカード、

　･チャネル
　･大地の知識
　･Fastbond
　･ドルイドの誓い
　･適者生存(2011/01/01から禁止)

｢適者生存｣禁止入りの汚名返上、名誉挽回といきたいところですが、その｢適者生存｣が霞んで見える
　大御所｢チャネル｣、
　数多の無限コンボを生み出した｢大地の知識｣、
　得られるアドバンテージが意味不明すぎる｢Fastbond｣、
　｢禁忌の果樹園｣と恐るべき相性の良さを誇りエルドラージをも呼び出す｢ドルイドの誓い｣、
と言う、ラインナップを見た後では、本当に｢適者生存｣は禁止カード入りするようなカードだったの？と疑いたくなってしまいますね。

続いては、禁止カード指定0枚のマルチカラーカードを飛ばして、パワー9の実に2/3に当たる6枚を占め、その総コストが"(0)"と言うまさに禁止カードの大本命(？)アーティファクト･カード、
　
　･黒の万力
　･Mana Crypt
　･魔力の櫃
　･記憶の壺
　･頭蓋骨絞め
　･Sol Ring
　･Time Vault

その7枚のうち、約半数に当たる3枚がパワー9と同じマナ加速カードである事を考えても、よく3～4ターンでゲームが終わるような高速環境であると言われるレガシーを持ってしても許容できないものがあると言うのが良く分かるとともに、
その中にあって我々の記憶にも新しい｢厳かなモノリス｣や少々前になりますが｢金属細工師｣と言う(少なくとも多くの人は危険だと認識していたであろう)2つの強力なマナ加速カードの禁止解除で環境を荒らす事も無く新たなデッキの登場を促進させる事に成功したDCIの判断力には脱帽するとともに、この度の｢適者生存｣も是非そうであって欲しいしそうであるべきだと思い願わずにはいられません、少なくない｢適者生存｣をフェイバリットカードとして挙げている人たちのためにも。
閑話休題。
前述の｢厳かなモノリス｣に続きたくても続けない｢魔力の櫃｣とそれすら凌駕し、誰が見てもおかしいと思える｢Mana Crypt｣と｢Sol Ring｣は軽すぎるマナ加速がいかに危険かと言う事を教えてくれます。
その他のカードもあの｢ネクロポーテンス｣をカスレアと称させたコントロール殺しの｢黒の万力｣、
かつての発売後最短制限･禁止カード指定の記録を持っていた｢記憶の壺｣、
ビートダウンの手札をカードで溢れ返させ、当時のスタンダードを荒廃させ壊滅し尽くすその原動力となった｢頭蓋骨絞め｣、
そしてしめは幾度のオラクル改定の末にヴィンテージをも支配して見せた｢Time Vault｣、
とまさに"禁止カード"の名に相応しい超絶パワーカードたちですね。

最後は土地カード、最初の方に紹介した｢Library of Alexandria｣意外にも

　･Bazaar of Baghdad
　･Mishra’s Workshop
　･露天鉱床
　･トレイリアのアカデミー

の4枚が名を連ねています。
ヴィンテージのドレッジを支える｢Bazaar of Baghdad｣とヴィンテージ最強カードの一角とも言われアーティファクト専用とは言え3マナをノーリスクで供給するぶっ壊れ具合を誇る｢Mishra’s Workshop｣、0マナであらゆる土地を破壊する｢露天鉱床｣、
そして、レガシー禁止カード紹介の最後に相応しく、｢頭蓋骨絞め｣をも上回りありとあらゆる環境のマジックをマジックでなくしてしまった最強のデッキを生み出した究極の土地｢トレイリアのアカデミー｣、
これら4枚は疑う余地も無くレガシーにおいて永久に禁止カードであり続ける事でしょう。


以上、レガシーにおける61枚の禁止カードを見てまいりましたが、いかがでしたでしょうか？
やはりと言うか何と言うか恐るべきパワーカードたちの巣窟でありましたw
これらの内の多くはこのまま禁止カードであるべきだと思いましたし、これらのほとんどを制限カードと言う形、若しくは制限でもなんでもなく4枚投入を許容するヴィンテージ環境の凄まじさを思うと眩暈すら覚えますw

筆者は個人的に、｢隠遁ドルイド｣、｢ヨーグモスの取り引き｣、そして｢Library of Alexandria(！)｣、辺りにはワンチャンスあるんじゃないかと、そう思ったりしましたが、皆様はいかがお思いでしょうか？